Andrew D'angelo Trio 『Skadra Degis』

まずはこれ。
以前紹介したMorthanaでサックスを吹いていたAndrew D'angeloのトリオの作品。Morthanaの記事書いてからすぐ書こうと思って、もう一ヶ月も経っちゃってるんですが。これが実に良い。

Skadra DegisSkadra Degis
(2008/01/01)
Andrew D’angelo

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形式としてはリズム体+サックスのスタンダードなトリオスタイル。DVDスリムケースサイズのデジパックという変わった装丁の中身は、40分のコンパクトなアルバム。フリー方面に振れすぎずD'angeloの手になるしっかりコンポーズされた10曲が収められている。
リズム体を務めるのは元Mr.Bungle、今はアングラなジャズシーンでしょっちゅう名前を目にするTrevor Dunn。個人的に、この人がジャズで演奏するベース大好き。ドラムはJim Blackで、この作品ではじめて見た名前なんだけど、これがまた他の二人に負けない攻めを見せるプレイヤー。

オープナー"Lame"はいかにもなミドルの4ビート。ここで面白いのはドラムで、ポリリズミックに崩した演奏で暴れまくる。乗せられるかのようにうねるベースも快調で、トリオ形式のうまみがたっぷり詰まった一曲になっている。
"Fam Hana"ではD'angeloによるサックスが奔放に歌う。弓を使ってドローン調なノンビートサウンドをつくるベースに、完全フリーのドラム。D'angeloの演奏はらしさに溢れていて、ピーキーで太く濁ったトーンで歌い上げたかと思いきや、ビキビキのノイズサウンドも披露する。テーマ部は浮遊感に満ちた心地よい演奏で締める。
アヴァンギャルドな側面を全開にするのが"25 Hits"、"Boo Be Boo Bee Bee"。どちらもテーマ部はタイトルまんま。アドリブパートでは三者三様のフリーキーサウンドで解脱させてくれる。ここまで聴いてきて、ドラムのJim Blackにしてもジャズ一辺倒では全然なくむしろフリー方面の素養を充分に持ったパワープレイヤーだということが分かる。トリオの三人各々にストレートなジャズもフリーも両刀でイケますってなセンスがあり、それがかみ合ってこの音が出来ているのだなという気がする。
ラストの"Gay Disco"はD'angeloの代表曲とも言える楽曲で、そのタイトル通りのダンスパターンのドラムに七拍子、ツイストするメロディ、先の読めない展開…と遊び心に満ちている。3:34という短い尺の中にこのトリオの味が凝縮されていて、文句なしに素晴らしい。
この手の、ストレートなジャズとしての装いのなかにアヴァンギャルドな要素を取り込んでいるアルバムってそれなりにあると思うんだけど、これはその中でも飛びぬけている一枚かなぁという気がする。

続きにライヴ動画など。
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