School Food Punishment 『Prog-Roid』

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Prog-Roid(初回生産限定盤)(DVD付)Prog-Roid(初回生産限定盤)(DVD付)
(2011/07/13)
School Food Punishment

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というわけで前作に続いてSFP。
これがまた非っ常に良かった…っていうか僕の好きな音をぽんぽん出しすぎなんですよねこのバンドは。

徐々に徐々にエフェクトを纏うエレピのシンプルなオープニング"free quiet"、シングルカットの"RPG"で加速して到達するアルバム最初の波は"in bloom"。
アルバム中でも文句なしのベストトラックのひとつであるこの楽曲は、SFP流にオーバーライドされたストレートなラヴソング。鍵盤が叩くアルペジオの見晴らしのいいイントロから、ぐねりぐねりと捻りまくるSFP印のベースライン、サビで一気に色彩が溢れだす様なサウンド。今回曲を加工していくっていうことにかなり迷いがなくなってきていて、更にウワモノのイニシアチブが完全にシンセ寄りのバランスになっている。そのことでエレクトロニックなエフェクトがぐわっと入ってくる部分に独特の気持ちよさがあるような。
楽曲はサビを過ぎると怒涛の展開で、パレードのイルミネーションのような付点のリズムから、光条の抜けるようなシンセソロ、ダイナミックなキメに、静寂、爆発。アルバムの中にべつに"光"というタイトルの曲があるけど、この"in bloom"を聴いていると浮かんでくるのも完全に光のイメージ。光が次々形を変えていくような音。まさにキラキラサウンドというか。
意外性を感じるのが"≠"、"are"、"Ura Omote"の3曲の流れで、R&B風の楽曲を3曲それぞれに異なった方向性のアレンジで料理している。"≠"ではバンドサウンド寄りの音、"are"では打ち込みとシンセベースまで重ねてのデジタル仕様に、"Ura Omote"では跳ねるビートのファンク的なノリを取り入れての演奏。
ガラリと空気が変わるのが"ハレーション"。いくつものエフェクトを用いながら重ねられたベースとこれまた多彩なトーンで応じるシンセはこのアルバムでのSFPの方向性を体現するサウンド。まっすぐ進む楽曲がサビで大きくノリを変えてくるところにはっとさせられる。解放感のある展開は前作を踏襲してアップデートしているようでもある。ラストのサビでの明滅するようなサウンドにまた意表を突かれる。
続く"flashback trip syndrome"は待ってましたのSFPにしかできない暴れるデジタルロック。うねりまくるリズム体と浮遊するシンセの組み合わせから入り、2コーラスでは8/12の変則リズムを導入し、充溢するシンセノイズに導かれて一気にバンドが足並みを揃えるサビへ。アウトロでもシンセがここぞと派手にソロをかます。この曲はもうど真ん中のSFPといった感じ。
で、一番驚きなのがラストの"Y/N"。ハードなキメからの精密に打ち込んでいくような16ビート。異様なほど繊細に、しかし暴れるように、各楽器が遠慮なく音を突っ込んでいく。この曲の音作りは聴けば聴く程に凄くて、どんな頭してるとこういう演奏ができるんだろう?という感じ。おもちゃ箱ひっくり返したように雑多なサウンドが溢れ返っているんだけど、その色とりどりのおもちゃの兵隊はひっくり返されたのに整然と整列している。生の躍動感を持って跳ね回って、同時に一糸乱れぬ行進をする。ほとんど全部がキメみたいにも聴こえるこの楽曲は、ハイテンポなままにバシッと決めて終わる。この感じ、今までのSFPのアルバムでは無かったのと同時に、今のSFPの音を反映しているようでもあって面白い。

今回、パッと聴きでは複雑な部分とかごた混ぜな部分が減って見晴らしのいいサウンドになってはいるんだけど、音のつくりとしては聴き込むほど過激な領域に行っているような印象。バンドサウンドとかそういうライン以前に、SFPにしか作れない音を作っているなと。その過程で「ポップソングを加工する」みたいな方向が見えて、サウンド的にはいろんな所に手を伸ばしている一方で楽曲的にはまとまりが出ているような。この内容で、アルバム通して聴いたときの印象が最後には「ああSFPだなー」となるっていうのが、何気にすごいよなと思う。
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