Jazkamer 『We Want Epic Drama』

先日はあのRubber-O-Cementが来日すると(ライヴ3日前くらいに)知り、大至急六本木スーパーデラックスに駆けつけ、見て来ました。
合衆国からやって来たノイズ・デュオで、演奏の様子は以下のような感じ。撮影は僕。
rubOcem
何をやってるのか分からねーと思うが…(省略)。
説明すると、一人が巨大な怪獣?の着ぐるみを着て鉄骨のような自作ベースを演奏しており、もう一人がサイバーな摩天楼を思わすハリボテの中に立てこもりエレクトロニクスで応戦していると。このハリボテ、時計の部分が回ります。手動で。
ベースは無線で、怪獣が会場を練り歩きスカムなノイズを垂れ流しつつプロジェクターからはサイケな映像という意味不明極まるパフォーマンス。いやこのユニット、数年前にマイスペースで聴いてからずっと気になり続けてたんですよね。音源手に入らないし。
まぁそんなで最後はたまたま見に来ていたASTROと日野さん+彼らの前に演奏していたコサカイさんが無理矢理ステージに引っ張り出され、まさかのC.C.C.C.サプライズライヴという驚愕の展開で終わったのでした。ヤバすぎ。


― ― ― ― ―


wewantepicdrama.jpg


We Want Epic Drama
アマゾン屋さんno imageみたいなんで、ジャケはレーベルサイトから引っ張って来ました。
お求めの際はテキストリンクからどうぞ。


ちゅうわけでノルウェーを代表するノイズ・デュオ、Jazkamer(Jazzkamerという表記のときもある)。
メンバーは破壊系ギタリストJohn Hegre、おなじみベテラン・ノイジシャンLasse Marhaug。
この人たち2010年にちょっと面白いことをやっていて、何かというと、毎月アルバムリリース。
で、これが「ただやってみました」みたいなもんじゃなく凝りに凝っていて実に面白い。多彩&意外なサプライズゲストあり、気迫のドローン一発あり、129曲入りノイズ・グラインドあり、どれもクオリティが高く驚かされる。
で、そん中でもかなり過激なほうに入る7月号が、今回紹介する"We Want Epic Drama"。

アルバム内容は30分と43分のトラックの2本立てで、編成は以下の通り。
John Hegre , Lasse Marhaug , Jorgen Traeen - guitar
Nils Are Dronen , Iver Sandoy - drums
Jean-Philippe Gross - electronics
jazkamer6
3ギター2ドラム1エレクトロニクスでまぁ写真でもヤバイのがビンビン伝わってくるメンツ。
基本的にはうるさそうな奴は大体友達なJazkamer周辺という感じのメンバーだけど、エレクトロニクスのGrossは意外。この人、現代音楽よりの電子音楽/音響系の作品はうちにもいくつかあるけど、こうしたゴリゴリのノイズ側の人と絡むのは全然見たことがなかったので…。

で、まぁ、音!音ですわ。Part.1。
演奏はまずツインドラムによる圧巻のドラムソロがご挨拶。
畳み掛ける勢いで打ちまくり、これだけでもう普通な音にはならないことを予感させてくれる。
2分あたりから渦を巻くエレクトロニックノイズがフェード気味にイン。粒子の荒いノイズでドラムと真っ向から火花を散らす。
四方に徐々に立ち上がるのはそれぞれにアプローチの異なるノイズギター。過剰なファズで重圧ノイズ、放射フィードバック、ハイスピードなソロ。これらが渾然となって、6分あたりからは炸裂する爆音ノイズシャワーの坩堝になる。
ギターの音圧は天井知らずで増していき、中盤、再びエレクトロニクスが水面に顔を出す頃、音はほぼ純粋な破壊的ハーシュノイズへと変化している。細かい音の粒がぶつかり弾け合い、津波になって押し寄せる。
どんどん枷が外れていき無調の轟音ノイズの塊になっていく終盤は圧倒的なカタルシス。あまりの崩壊ぶりにほぼドローンと化したノイズシャワーが暴力的に打ち付ける。
ラスト10分はエレクトロニクスの発振音とフィードバックの息の長いやり合いで、30分間を持っての完全破壊を見せ付けてくれる圧巻の演奏。

Part.2。
「OK」という短い声がかかり、Part.1と同じく畳み掛けのドラムソロから始まる展開が挑発的。
やはり3分くらいからゴオオオオオという不穏なノイズ。展開は同じながら、音が更にとんでもないことになっている。続くように各方から合流してくるギターノイズはのっけからドロッドロの壊れっぷりで、全てが混ざり合ったところには底なしのノイズ・カオスが現出する。
バキンバキンベキベキベキッとこれは本当にギターの音なのか…という具合のメチャクチャな破壊音が鳴り響き、ああ、もうHegreさんギター解体に入ってるんだろうなぁ、と絶望的にハッピーな気分にさせてくれる。
破壊、破壊、破壊と来て音楽が完全にぶっ壊れた頃に、リズムを排した音響的なアプローチが差し挟まれる。といっても音量が下がることはない。というかこのアルバム、怖いくらい徹頭徹尾爆音。渚にて…という風情の冷たい暴風叩き付ける中に時折当たれば死ぬレベルの石くれが混じっていたりして、危険極まりない。
突然のブレイクからのエレクトロニクス・ソロ。終末の向こう側。グズグズに腐り落ちて本来の姿を失った各ノイズ要素がもはや統制も何もなく積み上がってそびえ立ち、ラスト10分は完全に破壊しつくされた残骸のノイズ。突き刺すようなフィードバックのままに演奏は終わる。

というわけで、これは勿論プレイ・アト・マキシマムボリュームで楽しんで頂きたい一枚。
フリージャズ的な要素を大胆に持ち込みつつも最終的にノイズ・カタストロフへと至るあたりJazkamerだなぁというところ。演奏は変な意味での忍耐を全く要求しないハイテンション・ハイエナジーなものでありながら、超過激な方向に振れまくってノイズキ×ガイも充分満足させてくれる至れり尽くせりの仕様。
僕などはこれを聴きつつヘドバンしながら全員死ね!全員死ね!全員死ね!と盛り上がって暗い欲望を発散しまくっています。
これで気になった方は彼らの2010年のリリース、通称月刊Jazkamerから気になるものをピックアップして買ってみるのもいいんじゃないでしょうか。

続きに映像など。
Hegreのギター演奏(?)、必見ですぞ
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