Francisco Meirino 『Shell-Shocked』

今月は結構サボっちゃったし...
やっちゃうか...こんな連続更新も...!


shellshocked

いまんところart into life屋さんでのみ入手可能かな?
というか多分、ここ逃すとあとはdiscogで虎視眈々と中古が落ちてくるの狙ったりbandcampで本人がアーカイブ公開したりというのを待つハメになるのではないでしょうか。
で、100限定なんで、経験から言ってあと2回くらい極少量入荷があって終了とかそんな感じでは…欲しい人は急ぎましょうぞ。そんな事情もあってこうして聴いた翌日に記事を書いております。


というわけで去年からドハマリしている仏コンクレート作家Francisco Meirino フランシスコ・メイリノの新規音源。
今年発足のポルトガルの前衛CDRレーベルNOISENDOから。写真だと分かりにくいけどジャケはハンドペイントという仕様で、インクのざらついた手触りがゴツい。つーか前回のOtoもそうだったけど、メイリノさんホント自由なリリースをしてるよな。おかげでいつも音源手に入れられるかヒヤヒヤもんですよ。


さて、タイトルなしのトラックが14入で40分、ラップトップによる即興演奏と例の(上に貼った過去記事参照)自作楽器等々を駆使した即興演奏を重ねたという今回の作品、いつものメイリノ節で無機質な物音の山から精巧な音響彫刻を削り出して見せるのかと思いきや、ちょっと違っている。
なんとノイズ寄り。(普段の彼の音からすると)かなり動的でラウドな表現。
いや、特に好きでもない人からしたらコンクレートとノイズなんて同じやんて話かもしれないんですけど。でもこれは特にここ最近の彼の音源を聴いてきている人が聴いたらかなりびっくりするはず。


tr1、パツパツと弾ける砂嵐の音は、おっ、メイリノだな、という感じ。そのまま次の曲も微細なノイズが続くか、と思いきや、突然打ち付けるような耳障りなノイズ。続くトラックでも金属を引っ掻くようなストレスフルな音素材を中心にしている。
この人、こうしたアグレッシヴなアプローチを本当に最小限にしかしない人で、だからこのへんでもう、いつもとは違うな?と。
で、tr4は更に驚きの内容。
Philip Cornerかくやの爆音ピアノ破壊音響。同一音の連打、不協和音の打撃奏法、ランダムなフリージャズ調演奏といった素材をループ&コラージュして、凶暴なピアノイズを作り上げている。
少なくとも今まで自分が聴いてきた彼の音源ではこんなことはやっていなかったので、これには驚いた。
で、同じことをストリングスでやっているtr9にいたってはほとんどホラー映画のサントラか?というような。

この後も、無軌道な電子音やお得意のホワイトノイズ重ねを用いて変化球的な"攻め"のスタイルの実験音響を展開していくわけだけど、一際耳に残ったのはtr10。
引き攣ったような弦楽隊がヴォイスサンプルと混ざり合い不穏な空気を醸成、不意を突いて動物の絶叫、吠えまくる犬、絶叫、絶叫...怖っ、ていうかこの世界観はDave Phillipsじゃねーか!
ま、よくよく考えればこの二人は共同制作で恐怖音響な感じの作品『We Are Non Of Us』を発表したりしているので、影響を受けるくらいの交流があってもおかしくない。
しかしメイリノの音源でこんな音聴くことになるとは夢にも思わず(デイヴのアプローチが"有機"のものにフォーカスしたスタイルだとすると、メイリノは徹底して"無機"のアプローチなんだよね)手叩いて聴いてしまいましたよ。


というわけで今回の作品極小リリースが勿体無いくらいしっかりと作られた一枚になっとります。
いつものメイリノ印、ではないけど、だからこそこの人のセンス、やっぱ素晴らしいなと。
ヤンキーが捨て猫拾ってて意外な一面に胸キューン!システムってあるじゃないですか。
ただ彼の場合は普段が物静かでストイックなわけだから逆で…つまり…
優等生が野良犬を虐待?(猟奇的)
違いますね。ま、いつものジェントルな故障系物音セレナーデではないということです。
個人的に推している作家でもあるんで、ぜひ聴いてみて下さいましまし。



レーベル公式soundcloudに試聴あり。


続きにライヴ映像+ちょっとおまけを。
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