Sissy Spacek 『First Four』 『Brath』

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art into life屋さんでどうぞ。メディテやパララックスでも売ってたかな?


John Wiese ジョン・ウィーズとCorydon Ronnau コライドン・ロナウ率いる、2人から15人までと不定形きわまるグラインドコア/ジャンクノイズユニットSissy Spacekの活動15周年を記念したボックス、同時に今年の新作も出ていたのでまとめて。

ウィーズの自主レーベルHelicopterからのボックス、内容は01年~05年まで、タイトル通りの初期4作品、更にライヴ映像等まとめたDVD、未発表作『Coast To Coast』、これらを三枚組にして構成したもの。
ディスコグラフィの完全リストも付属していて、20枚のアルバムの他、それぞれ極少数作られた大量の7インチシングルとカセットまで確認できる。
まぁ彼らの場合、アルバムといっても多くは20分程度、それどころか10分くらいのものだって幾つかある。そんなわけで今回も1stは10分、他3枚は20分前後…とだからこんなムチャなまとめ方も可能になっているわけだ。
極端に短い曲を大量に詰め込むグラインドコア・スタイルを基本形としつつ、多様な編成によってかなり幅広いスタイルの演奏を行うのも彼らの特徴。コンタクトマイクを使ったガラス板破壊ノイズ『Glass』、8名編成でシンセ/ギター/エレクトロニクス/オブジェクトによる50分間のエレクトロ・アコースティック『Sepsis』なんて変わり種もある。
今回のボックスの内容にしても、その一端を垣間見られるような多様な内容のものになっている。


『Sissy Spacek』
ウィーズとロナウのデュオで作られたこの1stは、ロナウがヴォイス&エレクトロニクス、ウィーズがベース&ドラムマシン&エレクトロニクスにくわえエディットも担当したもので、まぁ方向性定まっていなかったんだなという荒々しいつくりの作品。
無茶苦茶に打ち込まれるドラムマシンと飛び散らすようなノイズが音割れしまくりの状態で突っ込まれていて、これまた荒くスピード感のあるコラージュが施されている。
ウィーズのこういう力技的な作品は珍しいから、そういう部分でもおもしろい。

『Remote Whale Control』
この2ndは基本の二人にドラムスとしてDanny McClainなる人物を加えて作られている。スリーブを見ると、このボックスは11年に32の若さで亡くなった彼に捧げられたものでもあるようだ。
ここでも作風は荒いノイズコラージュ。ライヴでの即興演奏を素材に用いているように聴こえる。
ドラムスとエレクトロニクスのノイズが大部分のシンプルな作風。うるさい感じでもないのが今となっては新鮮かも。

『Scissors』
2ndの3人に加えHenry Barnesの編成で、ウィーズが他の3人が持ち寄った音源をソースに構成したノイズ作品。
結構プロダクションされているというか、わりと音の綺麗な作品。ウィーズの『Soft Punk』あたりに通ずるスピードの早いコラージュで、この頃にはもうこうしたノイズコラージュをかなりのレベルまで技術的に極めていたことが分かる。
ヴォイスやドラムス、オブジェクトがパズルのように組み合わされ、ウィーズらしい細かなエレクトロニクスが挟まる。
靄がかったように加工された"Please Don't Sleep While We Explain"が特に印象的かな。

『Devils Cone And Palm』
以後頻繁に参加するようになるギターのJesse Jacksonが初参加。
これ以前から持ってるんだけどもともと22分1トラックだったものが4トラックに分割されて多少聴きやすくなりました。
内容はここまでの作品の中でもとりわけジャンク寄りなノイズ。バキバキと破壊ノイズが容赦なく叩きこまれる。
金属にマイク付けて何かしら加工してるんだと思うが、その激しく歪められたメタルパーカッション的な音が全編で鳴っている。
珍しく無音の間が多いメリハリの効いたエレクトロアコースティック風もあり。
ローファイな音とシャープな音を意識的に混ぜているのはウィーズとしてはかなり使っている手法だけど、このユニットでは新鮮。

『Coast To Coast』
2010年に録られた未発表のボーナスディスク。
Jackson/Ronnau/Wiese/McClain。
セッション的なものと初期に近いコラージュとが混ざった内容。
物音っぽい音が多く入っていてこのユニットにしてはスピード遅め。非音楽的な音で構成されていてコンクレートっぽい感触もある。何かを食べている音が中心の"Puzzled Out"、コン、カリカリ、と地味な物音がテープでミックスされた"Empty Palette"のようなかなり変わり種の曲もあり。
54分と彼らにしては大きなボリュームで気前のいいボーナスディスク。

『Stroke Target By Colors』
映像作品。
活動初期から現在まで、ライヴ映像を中心にPV?っぽいものであったり意味不明気味な映像もあり。
初期の早すぎるテンポでドラムマシンを鳴らしてギターを粉々に破壊するという謎パフォーマンスの他、超速のノイズグラインドなパフォーマンス、SMEGMAのメンバーとの実験パフォーマンス等々、彼ららしくローファイな映像ではあるけど、バリエーション豊かな内容になっている。
僕はウィーズのファンなので、他ではまず見られないこの人がベースを弾いている様子が沢山拝めるという、それだけで満足感があるけど…
構成の面白さで映像作品としても見応えあり、単にライヴDVDというものでもなく、これも彼らのいち作品として位置づけたくなる一枚。


『Brath』
でこれが最新作。新興ノイズレーベルOxenより13番目のリリース、14年の大晦日に録音されたもの…って大晦日までノイズやってたんか…この人たちはホンマ…。
編成は近作およびライヴでもドラムを叩いているCharlie Mummaのドラムス&ヴォイス、ウィーズによるベース&エレクトロニクスの最小限編成。
しかし、爆走。
12分×2トラックのこれまたシンプルな構成で、音は過激なハーシュノイズ。スクリームと間断なく刻むブラストビート&ファズベース、キレまくりのエレクトロニックノイズでひたすら爆走。いや細かい動きをしてるとこもあるにはあるけど全体の印象としては爆走。って感じ。
何気にそこまで(?)録音がひどくないのもあってかノイズの輪郭がしっかり刺さってくる。
正直音は全編ほぼ変わらないが、極限までシンプルなところに立ち返っての痛快な一撃。こりゃ気持ちいい。


続きにライヴ映像



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