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"ラブプラス"とは何なのか?

電撃G'sマガジンなんかで記事を見て、これはとんでもないものが来た、と思っていたのですが…
いよいよ公式サイトが公開されましたね。

ラブプラス公式サイト

いやもう公式作らないのかと思いましたよ。
スタッフがテストプレイ始めたらそれが自分の人生のデバッグにつながった角で。いや俺らの人生には致命的なバグがいくつもあるじゃないですか。
俺らって。何様なんだ。
まぁ俺らの人生のバグの話は置いといてですよ。
驚かされたのは公式サイト公開と同時に公開されたPVの内容です。
続きから、詳しく触れていきましょう。



と、いうわけなんですが…
状況を整理しよう
いきなりこれです。
手厳しく現状への反省を促しています。

Everything is made from a dream
夢。

forever.jpg
永遠。飴と鞭にも程があります。

時には起こせよムーブメント
最後はこれです。端的に意味が分かりません。
が、ただの恋愛ADVを作ろうとしているわけではないのは確かです。
このトチ狂った文章も、新しいものを作り出そうという意志と読めます。

ではこのラブプラスは、どこが新しいのか。重要なのは以下の点です。
realtime.jpg
link.jpg
リアルタイム。このことが重要なのです。
ラブプラスについて、いま出ている情報から推測できるかなり面白い特徴があります。
それは、「きわめてリプレイ性が低い」ということです。
以下長めに迂回しながら説明しますが、このことは通常のいわゆるギャルゲーから考えると全くおかしな特徴です。


Honey Comingというゲームがありましてですね。
このゲームの特徴であるオンリーワンモードなるものについて少し書きます。システムページ下部に代表の意気込みがありますが、これがなかなか感動的な文章です。

>ではオンリーワンモードの存在意義はなんなのか?
答えは簡単です。
ぼくらが真に感じてもらいたいのは、隠しシナリオや特典等ではなく、
一人を選んだというその“事実”と、それを確認出来る“術”だけだからです。

いかがですか。
システムがどのようなものかはページを参照してもらうことにして。
重要なのはこのモードが一度しか選択できないということです。このことはギャルゲーについて、普段気付きにくいことを気付かせてくれます。すなわち、そこで私たちは何度も選択をし直している、ということを。このヒロインと恋に落ちた、しかしあのヒロインと恋に落ちる人生もありえたのではないか…。そうしていまや、全てのヒロインを攻略することがギャルゲーをプレイするうえでの大きな目標のひとつになっています。
ゲームと現実というものを比べたときに、最も異なるのはそのリプレイ性の有無です。ゲームでは何度も選択を選び直すことができる。対して、現実にはリプレイ性はない。これは一見ゲーム的な世界のほうが自由度の高い、いい世界のように思える。しかし、Honey Comingのシステムを参照してみてこのことをもう一度考えたとき、どう思いますか。
リプレイ性はむしろ、その選択の価値を縮減させていく。選択は、それがただ一度の選択であるときにこそより大きな価値をもつ。
そうは考えられませんか。


Honey Comingについてもう少し触れておきます。オンリーワンモードの特徴として、そこで誰か1人のヒロインを選択することが、ゲーム内からすればメタレベルの、言い方を変えると「ゲーム内の主人公の選択」から「プレイヤーの選択」になっていることを挙げられますね。この「プレイヤー視点」というのはなかなか重要です。
脳内嫁、という言葉がありますよね。最近は乱発されぎみであまり意味のない言葉ですが、『電波男』で本田透さんが言ってたときなどはけっこう切実な言葉でした。
電波男 (講談社文庫)電波男 (講談社文庫)
(2008/06/13)
本田 透

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「脳内結婚する」、という言葉は、「脳内にヒロインを棲まわせる」、「ゲーム内で一緒に過ごしたヒロインと現実でも(妄想として)時間を共にする」というような意味でした。具体的には、ブログにヒロインと自分の会話形式の記事を連日アップしたりするわけです。
ゲーム内の時間はリプレイ性がありますが、現実の時間は一過性です。つまり、「かけがえのないこの時」です。これを共に過ごすということ。プレイヤー視点とはこの時間に属する視点であり、また「脳内結婚」の意味とは、多分このことです。


ラブプラスに戻りましょう。
このゲームについて、現実侵食システム、と書かれているのを見ました。実はこの「現実侵食」はシステムの拡張というよりは縮小によって、つまり「リプレイ性の喪失」によって可能になることです。それれはなぜかといえば、先に述べた通り、「現実にはリプレイ性はない」からです。
ラブプラスがリプレイ性が低い、というのはどういうことか、整理しましょう。整理するといっても、リアルタイム、この一点ですが。1年単位でゲームのイベントが動くとして、一人のヒロインを「攻略」するには常にヒロインに触れているとしても1年かかる、ということですよね。常に触れているとしても、です。で、×3人=3年。なぜこんなに長大な時間がかかるかといえば、あるイベントを見たいというときに、そのイベントは一度しかこない、からです。かといって、そうしたイベントのことを考えずにゲーム途中でヒロインを乗り換えるような従来的な「リプレイ」をしていけば、かえってゲームを楽しめないという本末転倒になる。そして、重要なことですが、時間はプレイヤーよりも強力なゲームマスターである、ということ。壮大なシナリオとかならともかく、現実の時間の一過性がその長大さの理由であるとき、プレイヤーサイドにはそれを覆すことはできません。ラブプラスのリプレイ性の低さとはこういうことです。
こうした不便さがしかし、「現実侵食」を可能にします。繰り返しになりますが、それは現実の不便さでもあるからです。各ヒロインの単位でも同じことが言えます。ギャルゲーで、とりあえず選択肢でセーブ、というプレイのセオリーがありますが、このセーブができなかったらどうですか。ひとつひとつの選択に慎重にならざるを得ませんね。リプレイ性がないからです。しかし、そのことは同時に選択(とその結果)の価値を高めもしませんか。
言ってしまいますが、今の時点で感じる、ラブプラスが特殊であることの理由はこの一点です。ラブプラスにおいては、選択は唯一のものとして現れるということ。もう一度、Honey Comingから言葉を引きましょう。
「一人を選んだというその“事実”と、それを確認出来る“術”」。
このことを突き詰めたそのシステムゆえに、ラブプラスは特殊です。


最後になりますが、もちろん抜け道がないわけではありません。複数DSを用意するとか。他にシステム的な抜け道もあるかもしれません。ただ、これらのことは、あらかじめ無意味です。このゲームは心がピュアな人にしか遊べないからです…とか書くとドリームクラブなんですが(はじめどうしても入れなくて困りました)、いや結構これは本当なんです。つまりですね。このゲームは「彼女がアナタを攻略する。」とのキャッチから感じられるおもてなしの精神とは裏腹に、こちらの愛を試すわけです。
「かけがえのないこの時を共にする」という前提が崩れたとたんにこのゲームは意味を失いかねないからです。「愛はあるのに、そのはけ口がないんだ」とは映画『マグノリア』からですが、そもそものところギャルゲーの楽しさというのは、「彼女が愛してくれる」というよりは「彼女が愛させてくれる」、ということです。また我々が愛するのは、「自分を愛してくれる」という存在よりは「自分に愛させてくれる」存在であるはずです。逆にそれらのない状態でギャルゲーをプレイしている、という状況を想定してみたとき、それがそもそも想定不可能である、ということに気付きませんか。まして「かけがえのないこの時を共にする」という体験を提供するラブプラスにおいてその体験の前提を外してしまうことは、その楽しみを無にしてしまうことのはずです。

あなたは彼女を愛しますか。
この問いは、
この選択はやり直しが効きません、それでもあなたは彼女を愛しますか。
という、実はごく現実的な形になったときに、はじめてその本当の意味を明らかにします。

LOVEPLUS.jpg


…というわけで脳内彼女シュミレーター・ラブプラスについて長々と触れるふりをして続・愛の考察(参照1(後半部)参照2)でした。ループ的世界観と一回性っていうことについて大学の卒論を書いたのを思い出します。きっと僕の中で大きなテーマのひとつって、一回性、「かけがえがない」ということが様々な局面において現れることが愛の条件なのではないか、ってことなんですかね。

ルームメイトというゲームがあってだな…
という苦言に関しては、甘んじて受けます。
あと、ゲームのプロモでも使われている「永遠」って言葉って実は一回性と真逆のことで、ここまでの話だと「永遠」っていう仮定がありうるときにはあらゆることの価値がゼロにまで縮減してしまうんですが…。めんどくさいですね。ただ、経済学の基本の基本として時間が永遠であろうと俺らが死ぬっていうことが物事の価値を保証してくれるよっていうのはありますが。あるらしいですが。…あると聞きました。

うわ難しそうなこと言ってんなぁ。ていうかこの記事で本来書きたかったのはひとつのことで、それは

この凛子って女の子ほんとにかわいいなぁ!

ってことだったんですよ。中の人の丹下桜からフェイバリットゲームの『ネクストキング』(今も持ってます)思い出したり、その名前からはこれまた大好きな『こころナビ』の妹キャラ思い出したり、いろんな想いがこみ上げるわけですよ。んで髪型かわいい。音楽好きかわいい。むすっ口かわいい。もうね。
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