Elephant9 with Reine Fiske 『Atlantis』

Jazkamerの片割れノイジシャンLasse Marhaugがいま来日していて、これからのライヴ予定は22日六本木スーパーデラックス、24日新宿ピットイン、25日押上のGallery Haus、26日渋谷公園通りクラシックスなど。
共演のメンバーも豪華なのでぜひ。僕もできる限りのとこで観に行きます。


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AtlantisAtlantis
(2012/11/06)
Elephant9 With Reine Fiske

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というわけでまた去年からの持ち越しの音源をひとつ。
大昔に2ndについて書いてたElephant9の最新作。これがクッソ格好良くて何度か記事書こうとするものの、聴いてるとエアドラム叩き始めてしまってなかなか書けなくてですね。


Elephant9不動のメンバー3人は、鍵盤Stale Storlokken、ベースNikolai Haengsle Eilertsen、ドラムスTorstein Lofthus。ノルウェー最強即興グループの一角Supersilent、プログレブラックメタルジャズバンドShining等様々なところで鳴らした腕自慢のトリオ。
今回はそこにゲストでギターとしてReine Fiskeが4曲に参加。この人は初めて聴いたんだけど、wikiってみるとやはりプログレ系の凄腕のよう。
アルバムは7曲入りで、10分超えの大曲も3曲含む濃厚な内容。

まずはオープニングトラック"Black Hole"の凶悪さ。
5拍子と4拍子のパートが交互に現れ、すぐに溶融して一体のポリリズムを成すイントロ。一聴して気付くのはベースのバランス的な部分での大きさ。バキッと歪んだトーンで潔く低域に徹し延々反復するベースが楽曲のコアになっている。7拍子も入り込みいよいよ複雑怪奇なリズム構成の上でソロをかますkeyが、これまた尖りまくりのトーン。アウトロでは空間ノイズなアヴァンギャルド時空へ、9分間という尺が一瞬で過ぎ去る幾何学模様の演奏にいきなりぶっ倒れそうになる。

1stではインプロ色強めのディープなアヴァンジャズを、2ndでは一転シンプルでマッシヴなガレージファンクを聴かせた彼ら、今回また違ったアプローチをしてきたなという感じ。複雑なリズムや構成を盛り込みつつも常時ハイテンション、サイケデリックな空気も多分に含むプログレジャズロック。
静謐でスペーシーなイントロから汗だくのドス黒いディープファンクへとバックドロップで叩き込む"The Riddler"、1st収録"Misdirection"を思わせる2分間のインタールード的即席グルーヴ"A Place In neither"はまさにElephant9の音といった様子で明快に気持ちいい。意外なのは唯一のアコースティック楽器中心曲"A Foot In Both"。
しかしこのアルバムというとやはり聴きものは3曲の10分超え長尺曲。ゲストのFiskeがエレクトリックを演奏しているのもこの3曲なので、そういう意味でも今回のアルバムの中心かなと。


表題曲"Atlantis"は英米のポストロック~ギターインストバンドを思わせるような綺麗な前半部がまず印象的。
ゆったりと息の長いギターソロから、リズム体がインすると演奏は徐々に熱を帯びていく。ここでもリズムが特徴的で、4+3|3+4というひっくり返ったような構成の7拍子リフが止まることなくグルーヴしている。乗っかるkey&gtのソロは前半の空気を継いで浮遊するような演奏で、この乖離もまた面白い。クライマックスに向けてまた渾然と渦を巻いていくアンサンブル、一瞬挿入されるノイズの奇妙なアウトロ。
tr.5"Psychedelic Backfire"もイントロから徐々に音が加わる同様の構成をとっているけど、ここでは全体により大きなノリ。音もそこまで埋めずに持続性のグルーヴを強調する構成は、アルバムの中でも独特のものになっている。

そしてラスト"Freedom's Children"。
霞がかったモヤの向こうにあるようなサイケデリックジャムが向こう側からやって来る。ドラムスが疾走し始めると他の楽器陣もそれに続き、開始3分で最初のクライマックスへ…と思いきや速攻でシフトチェンジ、間髪入れずに新しいファンク・ジャムが始まる。ウワモノは常にフリーキーなソロを演奏しているけど、中盤に差し挟まれるキーボードは特にキレまくっている。ほぼノイズと化すような激しく歪んだトーン。ひたすらに音を埋めまくり強火で煮込むようなリズム体の演奏相俟っての熱量は半端じゃない。
この曲では即興的な要素の配分がかなり大きく聴こえるソロ楽器陣vsハードなリズムを堅固に守りつつ下から煽りまくるリズム体という対比が強く現れている。完全即興系にはないとっつき易さと彼岸まで飛んでいくアヴァンな演奏がガッチリと噛み合っている感じ。
テンションマックスな状態から一斉にキメキメのモチーフへと雪崩れ込むラストの快感はちょっと凄まじいものがある。


というわけでElephant9 with Reine Fiske『Atlantis』、今回プログレッシヴ&サイケデリックな要素も大きく持ち込みつつ、やっぱこの踊って爆笑していい汗かいたビールが美味い!って感じはバリバリのエレ9だなーと。
いやーほんとに気持ちいい!過去2作も素晴らしかったけど今回が一番好きかも。


記事中でも少し触れたライヴ盤LPは↓こちら。
限定だった気がするけどまだ在庫あるのかな?


Live at the BBC [Analog]Live at the BBC [Analog]
(2011/01/11)
Elephant 9

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続きにライヴ映像など。


この上昇感!


この人があげてくれているライヴ映像part1~5まであるんだけどクソ格好いいので全部見て頂きたいですね~
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2013.07.19 Fri 09:36Elephant 9+R.Friske

Elephant 9+R.Friske 来日が決まりました。9月です。

2013.07.19 Fri 22:26

いつもお世話になっています、もちろんtwitterで情報チェックしていますよ~
行きます!
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