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Yarn/Wire and Pete Swanson 『Eliminated Artist』




フィジカルは今のとこLPのみですがデジタルは各種あり。

夜な夜な実験/電子音楽系のライヴなんかをやっているブルックリンのIssue Project RoomのレーベルIssue Project Room Distributed Objectsより、カタログ3番。
先月リリースされたばかりの出来立てホカホカでございます。
以前に記事書いてて年間ベストにも選ばせて貰ったPete Swanson ピート・スワンソン絡みの久しぶりの音源てことでソッコー注文キメた一枚なんですがこれがちょっと意外な音で面白いの。


LPなんで20分程度の曲が片面1曲ずつの2曲という構成。
このコラボプロジェクト自体は結構前から動いてたようで、ピートがサウンドクラウドに音源をあげたりしている。

このLPに入っているのもひとつは2012年のライヴのもの、もうひとつは2014年のもの、んでこれのための仕込みとしてピートはシンセに過去のYarn/Wireの音源なんかを加工して突っ込む作業を2013年にやっているとの表記もあるから、きれいに2年かけてることになるのかな。
ピートについては上にリンク貼った記事でガッツリ書いたんで目を通して欲しいんだけど、今回のLPで面白かったのが、機材の表記。こういうの書いて自慢したがるあたりピートも機材厨だなって感じなんだけど、いつものテープ&エレクトロニクスに加え、メインで使われたのがEMSのVCS3とある。
0VCS3_01.jpg
このEMSというのは英国の老舗シンセメーカーでして有名どこではピンクフロイドとかも使ってるんですねえ(へー)
でこのVCS3君はここのヴィンテージシンセの代表格で、今買おうとすると相当いい値段になる…はず…。
特徴はマトリックスボードと呼ばれる黒いパネル状の機構で、これの縦軸横軸がそれぞれ入出力を表してましてここにピンを挿して音をコントロールできると。
これはよく見つけて来たなぁピートという感じ。

Yarn/Wireは今回初めて知ったんだけど、パーカッション×2、ピアノ×2からなるグループ。
なぜか貼り付けができないんですがジョージ・クラムのマクロコスモスに取り組んでいたりとバリバリの現音系。



で、この組み合わせがどういうものになっているのかと聴き始めてみれば、結構ゴリゴリ。
ドカドカと叩きこまれるパーカッションと差し込まれるピアノ内部奏法の弦の響き、容赦なしに投下される電子音の雨。
静かなパートではシンセが3台目のピアノのように振る舞い、ピアノのほうはむしろ物音っぽい演奏であったりする。
かなりダイナミクスの大きな演奏で、場面によっては引き絞ったミニマルなピアノのみになったりする、かと思えば一見脈絡のない電子音がまた絡んできたり等、目まぐるしく変化に富んでいる。
A面のほうの"Corrections"ラスト4分に至ってはYarn/Wireのキレまくった特殊奏法炸裂しまくり、応えるピートも完全にノイズの人に戻っており、かなり破壊的でスリリングな演奏が繰り広げられる。
打って変ってB面"Eliminated Artist"は点描の木琴から始まり徐々に徐々に音数を増やしていく演奏で、前半は電子音もほとんど聴こえない。ピートはテープ操作なんかをしているらしく、後半にかけては演奏の断片が乱反射しているような音像。音響的にも見晴らしがよくてそんな意味でもA面からがらっと変わっている印象。
最初はこうしたアコースティックのアンサンブルとピートのシンセが絡むというのが全く想像できなかったけど、聴いてみれば全く異質なものが刺激し合って聴いたことのないような世界を作っているなと。


あと今回ちょっと面白かったのがラシャッド・ベッカーがマスタリングしていることで、そこだけテクノみたいなちぐはぐ感というか。

ってかピートはこのまましばらくはテクノ寄りの音楽性でいくのかと思っていて、今回面白かったのはそこで急にこういう前衛寄りのリリースをしてきたこと。キャラ的に何か機材に引っ張られてとか気分でテクノ寄りのことやってたみたいな感じもありそうだな…と思ってて、John WieseのDeviate From Balanceに参加してた一件もあるし、また実験/ノイズの気分になってるならそれはそれで嬉しいんだけど、テクノでいっぺん日本来て欲しくもあるな…と。
まぁ一番はイエロースワンズまたやってくれたら最高に嬉しいですけどね



続きにYarn/Wireの映像貼っておきます。




清涼感


こういう子ども相手の教育に携わってるあたりが現音出身という感じですかね
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