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昨年読んだ怖い本

あけましておめでとうございます!
年末年始は年跨ぎ8連勤リレーで完全に心が闇に沈んでおりました
新年一発目ですが音楽の記事じゃないしそもそも今年の話でもない
まだ昨年を引きずった内容をちょっと書こうと思います

kuwaidan2016.jpg

昨年は60冊ほどの怖い本を読んだのですがせっかくだからベストを選出しました。

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城谷歩『恐怖怪談 呪ノ宴』
国内でも数少ない怪談バーである六本木のスリラーナイトで怪談師として怪談を語っている城谷さんの本。
これぞ!という感じの正統派な怪談を集めた内容ではあるのだけど、どうしてこれが怖い。
どこかで聴いたような話も、この人の語り口の上では極上の怖い話になる。

我妻俊樹 『奇々耳草紙 死怨』
この人は今コンスタントに書いている書き手の中で自分が一番好きな人なのだが、今回も期待以上のものをあげてきてくれたなと。
この人の話の特徴は、不条理。これに尽きる。普段生きている世界の理で解釈しようとするとワケが分からないのだが、どこか狂った場所で辻褄が合っている、そんな怖さであり、理屈の向こうの世界の理屈を読んでいるような感覚がリアルを感じさせる。頭で考えてこれは出てこないだろうという。
"行旅"は著者の代表作になりうる傑作。

黒史郎 『実話蒐録集 暗黒怪談』
この黒史郎さんも大好きな作家。
パキッと折れてしまって、接着剤でくっつけようとするとどうも破片が足りない、そんな噛み合わなさが不安を煽る怖い話。
この人は以前に頭がアレな人に関わってしまって怖い目に遭う、みたいないわゆる人間系の怖い話を集めた本も出していて、その超常と人間の狭間にあるような話も独特の味わい。
"山本、ごめん"という話が、一番大切なところがすっぽり抜け落ちているような感触が堪らなく不気味で大好き。


伊計翼 『怪談与太話~怖い話の最後に大声を出してびっくりさせる人はちがうと思った件~』
怪談を蒐集しては語るライヴを主として活動する怪談社の書記による一冊。
これが他とは毛色違った本で、怪談社の日常、という感じでエッセイ調に始まっていくのだけど、油断しているといつの間にか怖い話に引きずり込まれている。
不意でしかも鋭いネタを突き入れてくる、単純に読みものとして面白く、怪談目当てで読んでも非常に楽しませる一冊。


こんなところかな。
番外でもう二冊ほど紹介しますね。
怪談本ではないのだけど、この手のものが好きな人なら必ず楽しめるやつを。


吉田悠軌 『怪談現場 東京23区』
映画化もした『残穢』、あれのとった怪談へのアースダイバー的なアプローチを実際に仕掛けて東京の怪談を読み解く本。その土地というのはもともとどのような場所でどんな歴史/事件を経て来たのか?というのを徹底的にリサーチする。
怪談といえば水場、というけど、東京には水場は少ない。どういうことかというと、ほとんどが暗渠として地下に隠れている。じゃあその暗渠はどんな道の下を通っているのだろう?そんなところから、過去のその土地の表情を浮かび上がらせ、地図を透かすように…という、今までにないアプローチの怖い本。

森達也 『オカルト』
これも昨年文庫化したということで、ぜひ。
ドキュメンタリー映画監督の森達也が、事象超能力者、霊能者、催眠術師…などなど、あらゆるジャンルのオカルトな人々に会って話を聴いたルポルタージュ。これが信じるでもなく馬鹿にするでもなく、ただありのままに目の前で起きていることを受け入れて思考する、真摯な取材姿勢によって実に読み応えある一冊になっている。
「ある」とか「ない」とかはっきりしている物事のほうが少ないのかもしれない。
この手の話が好きな人なら必読の一冊かなと。



2016年は我妻俊樹と黒史郎という当代最強の書き手たちがそれぞれ二冊づつ出していたり、平山さんの全集シリーズも出ていたり、怖いものに関しては読むものがなく困るということが全くなかった年かなと。
上にもちょっと書いたけど怪談社のもの中心に結構頻繁にライヴで怖い話を聴きに行けたのも良かったな。
これも何度も書いてるけどやっぱり怪談って"談"であるので。
そんな感じで、2017年も怖い話を沢山読んだり聴いたりできるといいな。
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