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Demdike Stare 『Wonderland』

ネオン・デーモン観て来ました…




というところで入る今年の感想初めなんですけども…。


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あの…今までなんか言えなかったんですけど…
デムダイク、ずっと前から好きでした。(告白実行委員会)
wonderland.jpg
ライナスレコード屋さんにはまだ初回盤があるしちょっとお得な値段で買えるしなんとなく中の人の人格も素敵な人なのでぜひ
16年12月のリリースなのだけどまだ年明けたばかりなのでしばらくはまだ去年かそれ以前のリリースで書いていこうと思います


詳しい人に言ったら怒られるかもしれないけど、テクノというのはパーツとパーツの組み合わせの音楽だと思っている。
冷徹に厳密に足し算の結果が出力される音楽だと思っている。
パーツの組み合わせということは、フェチズムの音楽だと思っている。
たしか東浩紀だって本でそんなことを書いていた。このシンセのトーン一発で泣ける、みたいな。

これまた後ろ向きな話なのだけど、テクノを聴くとき、どうしても評価が減点から始まってしまう。
要するに、どうもこれは受け容れがたいというパーツが決まっていて、それが楽曲の中に鎮座していないか?というところを見てしまう。
例えば僕の好きなテクノアルバムというのは…Pete Swanson ピート・スワンソンの『Punk Authority』…でもほとんどノイズなんだよなこれは…、Thomas Brinkmann トーマス・ブリンクマンの『What You Hear (Is What You Hear)』、Ron Morelli ロン・モレッリの『A Gathering Together』(これは正確にはロウハウスという音楽らしいけど、正直そこまで区分して聴いていない)などなど…。
これらのアルバムには勿論それぞれとても好きな部分があるんだけど、それ以上に初めて聴くときに(あっ、これは嫌いなものが入ってないな)という、カレーやシチューを腑分ける子どものようなことを思ったのを覚えている。
自分がこの英国マンチェスターの二人組、Demdike Stare デムダイク・ステアの音楽を好きなのは、やっぱり嫌いな野菜の入っていないカレーだったというのが最初だった気がする。モダン・ラヴといういかにもドレスコードの厳しそうなレストランから、本来出てくるはずのないゲテモノだった。

デムダイクの音楽は、いわゆる躍らせないテクノの最新モデル、グズグズのノイズドローンをベースに、キックを飽和寸前まで落とし、打楽器全般の波形をザクザクにぶっ叩いて歪ませ、ハイファイな要素を注意深く排し、耳から脳髄にじわじわと浸透するような内向きのベクトルを持った音楽だった。
上で書いたような僕の苦手なパーツっていうのは、例えばキラキラと高揚感のあるシンセ、上から下まで綺麗に出ているシャープでクリアなトーン、歯切れよく細かなビートを刻むパーカッション、曲を支配するメロウなヴォーカル、安直なホラー映画風のムード、など……。
そらもう大体聴けんやろ、アホちゃう、と言われるとまあその通りで、もうほんとに好きなやつに出会えるのは貴重なのだけど。

そこからいくと今回のアルバム、最初、あれっ?と思ったのだよね。
結構ビート中心の歯切れのよい音作りになっている。
ブリンクマンっぽいミシンのビートが刻む一曲目"Curzon"を過ぎると、ベタベタなヒップホップのサンプリングが入ってくる"Animal Style"、キャッチ-なヴォイスサンプルの"Fulledge"など…。
でも嫌な感じがしない。
なぜだろうと考えながら聴いていると、このアルバムの中の楽曲は基本的に否定の運動によって推進力を得ていると気付く。
ヒップホップのサンプリングは瞬く間にバラバラに切り刻まれ、奇形的なビートへと姿を変えていくし、ヴォイス・サンプルもエフェクトとチョップでノイズの構成要素に落ちていく。
レイヤーを重ねていくのでなくて、直前の形態を解体しながら次の姿を得ていく、という、運動。
それで楽曲がどれもデムダイク印のダークでモノクロームなムードに染まっていて、その音はやはり脳髄に向かって浸みこんでくるようなディープさ、サイケデリックさがある。
テクノって覚醒感の音楽でもあると思っていて、沈みながら覚醒する、その矛盾を抱えているものがやっぱり自分の好きなものということになるのだが、そのシニカルな手法でもって、このアルバムもそれに成功している気がする。
反転したワンダーランド(このアルバムタイトルは本当に最高だと思う)として…今日冒頭にネオン・デーモンについて書いたけど、ネオン・デーモンが白黒フィルムで上映されているとしたら、そこでかかっているのはこんな音楽だろう。


で、最後にちょっと書いとくと、初回盤はオマケの二枚がついた三枚組になっている。
『Test Pressing』という、前作アルバムから今作までの間にリリースされた"フロア向け"(中身聴くとどこが?感もあるが)12インチシングルシリーズの全作、1~7までの内容を収めている。
それはまさにデムダイク印といったサウンドから様々なビートの形態を試しながら、今作へと向かっていく道のりなのだが、どれも明確に性格付けされたエッジーな音であり、別々の方向を向いていて、しかし彼ららしい暗黒のムードを常にまとって重く沈む、モノクロームのグラデーションの豊かさを見せるような作品になっている。
どれもメチャクチャカッコいいが、一曲聴かすならコレよ。
Past Majesty






サンクラ消された時のためにビデオも置いとこう。
映像もいいなこれ





奇遇ですね…僕もライブでこの映画流して即興演奏したことがあるんですよ…
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