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The Thing 『Garage』

GarageGarage
(2005/01/24)
Thing

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今日は僕が愛してやまないフリー/ガレージパンクジャズバンドThe Thingを取り上げます。信者大概にしろというような痛いレビューになりそうです、というかなります。まぁいいや。

シングといえばライヴ盤『Live At Bla』が筆舌に尽くしがたい超傑作なんだけど、だいたい30分のセットが2つ、そのまま2トラックで入ってるとかいきなり聴くにはなかなか厳しいものがあるので、間口が広くかつディープでもあるスタジオ盤の傑作の『Garage』について今日は書きます。
シングはバリトン/テナーサックスにドラムとダブルベースのトリオで、マッツ・グスタフソン、ポール・ニルセン=ラヴ、インゲブリグト・ハーカー・フラテンとノルウェージャズに多少でも明るい人であれば説明のいらない面子。
このアルバムは彼らのロック趣味がモロに出たアルバムとなっていて、演奏もコンパクトで聴き易くありつつ、しかし超過激なものになっている。曲目はYeah Yeah Yeahsの"Art Star"、The White Stripes"Aluminum"、Sonics"Have Love Will Travel"にジャズサイドからはノーマン・ハワード"Haunted"、ペーター・ブロッツマン"Eine Kleine Marschmusik"に、本人たちによるインプロが2曲収録の全7曲40分。オーディオに突っ込んだときはえー40分しかないの?と思ってしまうのだが、この40分がとにかく壮絶濃厚な音地獄の40分。
一音一音重厚な、音塊、と呼ぶに相応しいサックスのゴリゴリのハードブロウ。"Aluminium"のイントロなど、ダブルベースの特徴をフルに生かした低域からえぐるようなヘヴィなベース。大きなノリを持ちつつも、とにかくぶっ叩きまくる乱射ドラム。ベースが弓を持ちノイズ的なサウンドを出すと、答えるドラムは叩くのではなく奏でるようにシンバルを打つ。サックスは唸り、吼え、叫びを上げ、エグいまでの迫力を持ちながら自由に飛ぶ。シンプル・ハードに突き抜けるガレージロックから解体の構築の美を見せるジャズ、アヴァンかつカオティックなインプロまで、全く隙がない。無駄な瞬間がない。3つの音のシンプルなアンサンブルが完璧に噛み合って驚くべき広がりを持って展開している。本当、バンドの奇跡だなと思う。1+1+1が無限大になってしまっている。
ラストナンバーにして表題曲、"Garage"。11分超のインプロ。これはとにかく、聴くべき。この演奏を=シングと言ってもそうそう的外れではないように思う。鬼気迫る、"音楽"のくらくらするような美しさに膝を折りたくなるような、驚異そのものと言うべき演奏。弓が一心不乱に弦を掻き毟るベースに爆発するドラム、繰り出される轟音サックス。ただただ、これを表現するには言葉が足りない、そんなことを思う。これは"音楽"そのもの。剥き身のそれが確かな熱をもってそこにある、その前ではただ圧倒されるしかない。

このアルバムを聴いてしまうと、シングはシングでしかない、これはシングという音楽なんだな、と妙に納得した気分になってしまう。聴いてください、それだけです。
ちょっと試聴できるとこがないので続きにライヴ映像貼っときますね。そういえば去年のピットインの来日はマジで凄まじかった。

The Thing - Art Star (Year Year Years)


The Thing - Ride The Sky (Lightning Bolt)
2曲目にやってるのはAwake Nuだろうか。インプロがかなり盛り上がってしまっているところからなので何とも。


The Thing - Improvisation~Sounds Like Sandwitch
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